日々、読書記

日々の読書記録です

「君たちはどう生きるか」

ジブリ映画の「君たちはどう生きるか」を観た。同名の小説を映画化したものだと思っていたら、ほぼ関係なくて驚いた。死後の世界を連想させる空想みたいな場所で、インコ人間の大群と戦ったり、世界の成り立ちを解き明かしたりする。メッセージが強そうでい…

「問題はロシアより、むしろアメリカだ」 エマニュエル・トッド

問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界 (朝日新書) 作者:エマニュエル・トッド,池上 彰 朝日新聞出版 Amazon エマニュエル・トッドは日本で人気がある(世界ではどうか知らない)。本業は人類学者で、人口構成や家族構造などで世…

「推し、燃ゆ」 宇佐美 りん

推し、燃ゆ (河出文庫) 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon アイドルファンの気持ちがわからない。なぜならアイドルファンだったことがないから。それを言ったら、炭鉱夫の気持ちも、郵便配達員の気持ちもわからないのかもしれないけれど、アイドルファン…

「ルポ貧困大国アメリカ」 堤 未果

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) 作者:堤 未果 岩波書店 Amazon ニュースなどでアメリカ経済は意外に好調だと聞く。利上げしても景気が減速しないほどの底堅さだと。一方で国内は分断され、非常にぎすぎすしていると言う人もいる。どちらが正しいのか、日…

「歴史人口学で見た日本」 速水 融

歴史人口学で見た日本〈増補版〉 (文春新書) 作者:速水 融 文藝春秋 Amazon 昔のことは意外にわからない。何かの意図があって建てられたはずの設備の用途が、数十年のあいだにわからなくなっていたりする。それを作った役所は存続しているのに、資料が散逸し…

「首里の馬」 高山 羽根子

首里の馬(新潮文庫) 作者:高山羽根子 新潮社 Amazon ≪あらすじ≫ 主人公(未名子)はかつて不登校で、近所の民俗博物館に入り浸っていた。大人になってからはその博物館で、老婆が趣味のように収集した、沖縄の習俗のインデックス整理を手伝っている。仕事…

「瓦礫の死角」 西村 賢太

瓦礫の死角 (講談社文庫) 作者:西村 賢太 講談社 Amazon ≪あらすじ≫ 主人公(貫太)は高校中退の落伍者。家を飛び出しはしたものの、住み込みバイトの先で悪態をつき追い出されて、母子家庭の家に戻ってくる。母親は家庭内暴力を振るう貫太の帰宅を喜ばず、…

「宮本から君へ」 新井 英樹

宮本から君へ【合本版】(1) (CoMax×ナンバーナイン) 作者:新井英樹 ナンバーナイン Amazon ≪あらすじ≫ 主人公(宮本)は新入社員、仕事はなかなかうまくいかない、通勤電車で惚れた女の人には話しかけることもできない。仕事のやりがいとはなにか。自信を持…

「犬のかたちをしているもの」 高瀬 隼子

犬のかたちをしているもの (集英社文庫) 作者:高瀬隼子 集英社 Amazon ≪あらすじ≫ 主人公の女性は、過去の子宮の手術の影響で性行為を忌避するようになる。付き合ってしばらくはできる。けれど段々と嫌悪感を抱くようになってしまう。その事情を知っても長く…